先進電気機器学研究室

先進電気機器学研究室

高温超電導線を応用した超電導機器の開発に関する研究に主として取り組んでいます。高温超電導線は液体窒素温度にて電気抵抗が消失する導線であり、電気機器に応用することで非常に効率の良い機器を作製することができます。また、高温超電導線は電流密度が高く、一般的な金属の導線である銅線やアルミ線に比べて100倍以上、つまり同じ大きさの電流を断面積が1/100倍以下の細い線で流すことができます。これらの特長を利用し、小型・軽量・高効率の電気機器の開発に向けた研究をしています。

超電導機器の運転状態監視システム

超電導機器として、高温超電導変圧器を用いた大電流電源、超電導マグネットを用いた重粒子線回転ガントリーの開発などに取り組んでいますが、これらも含めた様々な超電導機器の運転状態の健全性を監視するシステムの開発にも取り組んでいます。通常は電気抵抗ゼロの状態で運転されている超電導機器に何らかの原因で電気抵抗が突如発生(常電導転移)してしまうことがあり、この状態で運転を継続すると機器の故障などの問題が生じてしまいます。常電導転移が生じても機器の故障などが生じないように制御・保護するシステムを開発しています。このように安全性を確保する観点からも研究をしています。